8月の定期検診にて、持病が悪化しているとの診断がくだされました。
医師からは「今後、もしこれ以上悪化すると…」
本人・親御さんとともに最善策を模索し続けてきましたが、一旦野球を置き療養を選択することとなりました。

何とか好きな野球を目一杯やらせてやりたい…
しかし現状での策は何もない…

出来ることは、一つでも記憶に残るシーンを創ることと、
「絶対に帰ってきたい」「帰ってくる」という勇気を与えることくらいしかありませんでした。

最後になる可能性を悟っているからこそ…
嫌な練習メニューも、試合のどんな状況下でも、
これまでとは違うモノを見せ続けてくれました。
残りの時間が迫ってくればくるほど、彼の姿勢を見る度に、ただただ無力さを痛感する日々でした…

迎えた最終日、
奇遇にも大会の準決勝・決勝となりました。
「ボール球でも全部振れ! 四球はいらん! いけ!」
「みんな○○までもう1打席回せ !アウトになるな!」
「 いつも通り笑っていこや」
決勝戦終盤、試合展開とは全く異なる雰囲気がベンチに流れていました…。
※対戦相手のチーム様には、こちらの勝手都合にて違う空気感となってしまったことを深くお詫び申し上げます。

「絶対に帰ってこいよ」
そう告げて、優勝トロフィーを渡す主将の姿。
「わかってる」
涙を堪えながら受け取る本人

仲間への言葉
「とりあえず次の検診まで療養するけど、それが終わったら帰ってくるわ。待っててや。」

今後どんな状況になったとしても…

ずっと「56番」は空けてます

必ず帰ってこい