毎年4月に中学1年生に入部いただき、嬉しさや有り難さを感じると同時に、疑問を抱くことがあります。
それは、「基礎部分」に対してアプローチや指導がなされないままである驚きと、楽しみ方や自己表現の仕方など「野球の本質」の感覚がズレている子どもが多いという点です。
また保護者の方にとっては、子どもに対して野球は気軽にやらせてあげたいスポーツとは言えない状況です…。当番などの強制的な参加要請が多く見受けられ、また拘束時間もとても長く、保護者の方の労力は計り知れません。

子どもたちの話を聞くと、週末のスケジュールは、年中、過密日程とのこと。1日に2試合、多い日は3試合とか。そのため基礎練習に割かれる時間がほとんど皆無だという…。
大人の都合優先により、短期的かつ短絡的な結果を求められている風潮の今、じっくり課題に取り組ませてあげたり、成長を待ってあげることができないという感じでしょうか…。結果として、早期にて対応が可能な子には負担がかかり、対応まで時間を要する子はいつまでも課題が克服できない。また、毎年故障を抱えたたまま入部してくる子が後を絶ちません。

小学生時代に試合数や結果(勝った負けた)に拘りすぎると、結果的に将来性の伸び幅の減少につながり、長く野球を続けるための基礎能力部分が失われていくことは間違いありません。
小学生は小学生らしく、多くのことを感じて大きく成長してほしいと思っております。
「子どもは子どもらしく」
野球・勉強・遊びをバランス良く過ごす日々を送ってほしいと願っております。